サイトナの作文れんしゅう

毒にも薬にもならないようなことをつらつらと書いたエッセイのようなものです。

有名人を見た!!

テレビに出てる有名人に会ったことがある。 

札幌の円山の裏参道というところでは、夏に裏参道祭りという祭りが行われる。
中学生だったときのおれがこの祭りに行ったとき、普段テレビでしか見れない有名人を初めて見たのだ。
 
裏参道祭りのにぎやかな雰囲気の中、黄色の派手な服を着た芸人らしき男がおどけ、練り歩いていた。その黄色い芸人風男性は裏参道を歩く人の注目を集め、周りには人だかりができ、なかなかの人気者ぶりである。
その黄色い芸人風男性(長いなもう)は観客の中から一人のヤンキー風のお兄さんを指名し、二人でゴムの端と端をくわえて、パチンとする芸をやりだした。ヤンキー風のお兄さんがパッチンをくらい転がったところで、その黄色い芸人風男性(本当に長いなもう)の人気は最高潮を迎えた。
しかし、この黄色い人(もうこれでいいや)の天下はそこまでだった。
 
裏参道武蔵丸がやってきたのだ。 
観衆は武蔵丸に向かって大移動を始めた。さきほどパッチンをくらって転がっていたヤンキー風のお兄さんもすごい勢いで武蔵丸に向かって走っていった。
芸の途中だったのか、黄色い人は「おいこら、まだだ、待て!」とヤンキー風のお兄さんに叫んでいた。おれはそれが黄色い人のいろいろやってたことの中で一番おもしろかったんだけど。
それにしても武蔵丸は大きかった。すごかったよ。武蔵丸に人が一気に大移動する人気もすごかった。
あ、あの黄色い人は今何をしているのかも一応は気になる。売れていればいいなあ、と思う。 

おれが高校生のときには、遠足で行った札幌郊外の開拓の村で辰巳琢郎に会ったこともあった。あ、会った、というよりは見かけただけです。誇張が過ぎました。 
ドラマの撮影をしていた。たぶんサスペンス系のドラマだったと思う。
一緒に開拓の村を回っていた同じクラスの友人とおれは興奮した。
うおお、辰巳琢郎だ、うおおおお、興奮した。
二人で近くに行こう、ということになって、撮影中の辰巳琢郎の近くに行って「エーックス」と跳んでみたりした。 
後日、その辰巳琢郎出演のドラマを見てみた。開拓の村でのシーンも映っていた。おれと友達は映ってなかった。声も入ってない。まあ、映っててそれがきっかけでおれが犯人にでもされたら困るしね。
「このエーックスと叫ぶ声があなたの声紋と一致しました」と沢口靖子に言われて捕まってしまうのだ。うん、ドラマが違う。これは科捜研の女だ。

この前、辰巳琢郎に会った、と言っても、周りの同級生は「あ、そう」という反応ばかりだった。
辰巳琢郎って有名人ですよね。
おお、うらやましい、と思っている人、いますよね。もしいたら、自慢させてください。